健康経営銘柄とは|ホワイト500との違いと企業一覧(2026年:ホワイト500は501法人・銘柄44社)
最終更新:2026年10月17日 / Longevity Methods for 戦略的健康経営編集部
複数のヒトランダム化比較試験(RCT)で一貫した結果が得られている
今回の評価:健康経営銘柄は、経済産業省と東京証券取引所による公的な選定制度であり、制度の枠組み・選定主体といった事実の確度は高いものです。一方、選定年度ごとの社数・選定基準・スケジュールは毎年見直されるため、具体的な数値は、経済産業省の最新の公表資料でご確認ください。また、「銘柄に選定された企業は業績・株価が高い」という関係は相関の指摘にとどまり、因果は確立していません。
要点(現時点の研究状況)
- 健康経営銘柄とは、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定し、健康経営に優れた上場企業を、長期的な視点の投資家に紹介する制度です。2015年に開始され、原則として1業種1社という、選定数を絞り込んだ枠組みが特徴です。
- 混同されやすいホワイト500は、「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の上位500法人を指す別の制度であり、上場・非上場を問いません。銘柄=上場企業向け・投資家向け/優良法人=幅広い法人の顕彰と、役割が分かれています。
- どちらも、土台は経済産業省の健康経営度調査です。選定社数・選定基準・申請日程は年度ごとに変わるため、数値は経済産業省の最新の公表資料で確認することが前提です。
健康経営銘柄とは(制度の位置づけ)
健康経営銘柄とは、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する、上場企業を対象とした顕彰制度です。2015年に始まり、従業員等の健康管理を経営的な視点で実践している企業を「長期的な視点で企業価値を評価する投資家にとって魅力ある企業」として紹介することを狙いとしています。
大きな特徴は、原則1業種1社という選定の考え方です。認定数が数万法人規模になっている健康経営優良法人とは異なり、銘柄は業種ごとの代表を絞り込む設計になっているため、選定される社数は毎年数十社規模にとどまります。制度開始時の2015年は22社が選定され、近年も数十社規模で推移しています(銘柄2026は44社と公表)。社数は年度ごとに変わるため、最新の数値は経済産業省の公表資料でご確認ください。
健康経営という考え方そのものの定義や、国が設けている可視化の仕組みの全体像は健康経営とは|投資対効果と国の3つの認定制度で整理しています。
健康経営優良法人・ホワイト500との違い
「健康経営銘柄」と「ホワイト500」は、名前が並んで語られることが多く、混同されやすい制度です。両者は別の制度であり、対象も選定主体も異なります。
| 比較軸 | 健康経営銘柄 | 健康経営優良法人(ホワイト500) |
|---|---|---|
| 対象 | 上場企業のみ | 上場・非上場を問わない法人(大規模法人部門の上位500法人がホワイト500) |
| 選定・認定の主体 | 経済産業省と東京証券取引所が共同で選定 | 経済産業省が制度を設計し、日本健康会議が認定 |
| 規模感 | 原則1業種1社。選定は数十社規模 | 大規模法人部門・中小規模法人部門を合わせ、認定法人は数万規模 |
| 主な狙い | 長期的な視点の投資家への紹介(資本市場向け) | 取り組みの見える化・幅広い顕彰(採用・取引・地域向けも含む) |
| 土台となる調査 | 健康経営度調査 | 大規模法人部門は健康経営度調査、中小規模法人部門は保険者の健康宣言事業+調査票 |
以上をまとめると、ホワイト500は「健康経営優良法人という認定制度のなかの上位区分」、健康経営銘柄は「上場企業を対象とした別建ての選定制度」です。中小規模法人部門の上位500法人である「ブライト500」も優良法人側の区分で、銘柄とは別の区分です。優良法人の部門判定・申請手順は健康経営優良法人の取得ロードマップをご覧ください。
なお、上場企業であっても相互会社など会社形態によっては銘柄の対象外になります。自社が対象かどうかは、その年度の選定基準でご確認ください。
ホワイト500の企業一覧(2026年)の確認方法
ホワイト500の企業一覧は、認定事務局が運営する「ACTION!健康経営」ポータルの認定法人一覧ページで公開されています。「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」のExcelファイルに「ホワイト500」「優良法人(大)」「業種別認定数」のシートがあり、ホワイト500のシートには法人名・法人番号・加入保険者・本社所在地(都道府県・市区町村)・業種が、市区町村別・五十音順で並んでいます。過去年度の一覧は同ポータルの「過去の認定法人一覧」に掲載されています。
| 区分(2026年) | 数 | 公表元・時点 |
|---|---|---|
| ホワイト500(大規模法人部門の上位) | 501法人 | 認定法人一覧Excel(2026年3月9日公表・5月12日更新) |
| 大規模法人部門(ホワイト500を除く) | 3,260法人 | 同上 |
| 大規模法人部門の合計 | 3,761法人(3月9日の発表時は3,765法人) | 同上/経済産業省発表 |
| 健康経営銘柄2026 | 28業種44社 | ACTION!健康経営ポータル(2026年3月9日現在) |
名称は「500」ですが、2026年5月12日更新の一覧に載っているホワイト500は501法人です。このうち株式会社などの会社が475法人で、残り26法人は社団・財団法人、医療法人・健康保険組合などの保険者、公法人など会社以外の法人です。上場企業に限らない点が、上場企業のみが対象の健康経営銘柄との大きな違いです。
会社475法人の業種別(証券取引所の業種区分)で多いのは、情報・通信業68、サービス業56、電気機器41、輸送用機器38、銀行業28です(同Excel「業種別認定数」シート)。
一覧を見る際の注意点は、3つあります。①年度(2026など)を確認する:認定は毎年行われ、掲載される企業は入れ替わります。②一覧は発表後も更新される:2026年は3月9日に公表され、5月12日に更新されています。③「左記法人と共に認定された法人」欄を確認する:グループ会社がともに認定されている場合はこの欄に掲載されるため、企業名で探す際は両方の欄を確認してください。
出典:ACTION!健康経営ポータル「認定法人一覧」および「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」Excel(令和8年5月12日更新)。確認日 2026-10-16。
選定の枠組みと発表までの流れ
健康経営銘柄の選定は、単独の申請書で決まるものではなく、健康経営優良法人(大規模法人部門)と同じ健康経営度調査を起点に進みます。おおまかな流れは次のとおりです(年度により前後するため、正式な日程は公式サイトでご確認ください)。
- 夏ごろ:経済産業省が健康経営度調査を公開し、回答受付が始まる
- 夏〜秋ごろ:企業が健康経営度調査に回答する(回答が銘柄選定・優良法人認定の共通の土台になります)
- 回答締切後:調査回答の評価と、その年度の選定基準にもとづく絞り込みが行われる
- 翌年3月ごろ:健康経営銘柄・健康経営優良法人が発表される
選定にあたっては、健康経営度調査の評価結果に加えて、財務面の要件や、重大な法令違反がないことなどの条件が設けられているとされています。要件の具体的な内容・水準は年度ごとに見直されるため、その年度の選定基準(経済産業省が公表する健康経営銘柄の選定基準)を直接ご確認ください。本サイトでは、変動しうる数値を断定的に記載しない方針をとっています。
企業が準備として見る指標(健康経営度調査)
銘柄の選定を目指す企業が、まず取り組むことになるのが、経済産業省の健康経営度調査です。これは、大規模法人部門の認定・銘柄選定に共通する基礎データであり、この調査に回答していなければ、選定の対象となりません。
調査で問われる論点は、おおむね次のような枠組みで整理できます(設問構成・配点は年度で変わります)。
- 経営理念・方針:健康経営の方針の明文化、経営トップの関与、社内外への発信
- 組織体制:推進担当者・責任者の設置、保険者(健康保険組合・協会けんぽ等)との連携
- 制度・施策の実行:健診の受診と事後の受診勧奨、生活習慣(運動・食・禁煙)の取り組み、メンタルヘルス対策、長時間労働への対応など
- 評価・改善:取り組みの効果検証と改善のサイクル、指標の設定と開示
- 法令遵守・リスクマネジメント:定期健診・ストレスチェックなど法定義務の履行
このうち「評価・改善」で使われる代表的な指標が、プレゼンティーイズム(出勤しているが不調で本来の生産性が出せていない状態)とアブセンティーイズム(欠勤・休職)です。用語の意味と違いはプレゼンティーイズムとアブセンティーイズムとは、実際にどの尺度でどう測るかはプレゼンティーイズムの測定方法(WHO-HPQ・SPQ・WLQ-J等の比較)で扱っています。集団分析の活用はストレスチェックの集団分析もあわせてご覧ください。
注意が必要なのは、調査で評価されるのは主に「取り組みの体制と施策」であり、健康指標や業績の結果そのものではないとされる点です。数値目標を先に掲げるより、体制づくりと継続測定を積み上げるほうが現実的な準備になります。
選定企業の一覧はどこで確認するか
健康経営銘柄の一覧を確認する場合は、一次情報を参照することが確実です。まとめ記事や二次情報は年度がずれていることが多く、選定社数も毎年変わります。
- 経済産業省の健康経営銘柄のページ:制度概要とあわせて、各年度の選定企業が公表されます。
- 経済産業省のプレスリリース:発表時(例年3月ごろ)に、その年度の選定企業一覧が資料として公開されます。
- ACTION!健康経営ポータル:健康経営度調査・申請に関する公式窓口で、関連情報が集約されています。
- 各企業のIR・サステナビリティ関連ページ:選定された企業は自社サイトで公表していることが多く、連続選定回数などもここで確認できます。
一覧を見る際は、「何年度の銘柄か」を必ず確認してください。年度が変われば選定企業も入れ替わります。また、選定企業がどのような数値をどう開示しているかを具体的に見たい場合は、日本企業の業界別 健康経営事例で業界別に整理しています。
銘柄に選定されても業績が上がるとは限らない(中立の立場からの注記)
最後に重要な注記です。健康経営銘柄に選定されたことが、業績や株価の向上を保証するものではありません。「銘柄選定企業は株価・業績が良い」という分析が紹介されることがありますが、これは相関の指摘であり、因果の証明ではないと考えることが適切です。もともと経営体力のある企業が、「健康経営にも投資でき、業績も良い」という逆の因果・交絡の可能性が常にあります。
そのため、銘柄の選定は、最終的な目的ではなく、「人的資本への投資姿勢を資本市場に示す手段の一つ」と位置づけることが適切です。投資対効果そのものの考え方と限界は健康経営のROI(投資対効果)の考え方と限界で詳しく扱っています。自社にとって意味のある指標を決め、同じ指標で継続的に測定しながら改善していくことの積み重ねの結果として、選定につながるという順序で考えることが適切です。
出典・参考にした研究
- ・経済産業省:健康経営銘柄(東京証券取引所と共同選定)(制度概要・各年度の選定企業の一次情報)
- ・経済産業省:健康経営(定義・健康経営度調査・施策全体の一次情報)
- ・経済産業省:健康経営優良法人認定制度(ホワイト500・ブライト500)(銘柄と混同されやすい別制度の一次情報)
- ・ACTION!健康経営ポータル:認定法人一覧(健康経営銘柄2026・健康経営優良法人2026 大規模/中小規模法人部門のExcel)(ホワイト500 501法人・大規模法人部門3,761法人・業種別認定数(2026年5月12日更新)、銘柄2026 28業種44社。確認日 2026-10-16)
- ・ACTION!健康経営ポータル(公式)(健康経営度調査・申請日程・様式の公式窓口(最新日程はここで要確認))
- ・※選定社数・選定基準・日程について(年度ごとに見直されるため、本記事では変動しうる数値を断定せず、経済産業省の最新の公表資料での確認を前提としています。)
※本記事は効果効能を保証・断定するものではなく、公表されている研究・一次情報を中立に整理したものです。サプリメントは医薬品ではありません。体調・治療の判断は医師等の専門家にご相談ください。
よくある質問
ホワイト500の企業一覧はどこで見られますか?
認定事務局が運営する「ACTION!健康経営」ポータルの認定法人一覧ページで、「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」のExcelが公開されており、その「ホワイト500」シートで法人名・本社所在地・業種などを確認できます。2026年5月12日更新の一覧では501法人が掲載されています(2026年10月16日確認)。
ホワイト500はなぜ500社ちょうどではないのですか?
2026年5月12日更新の公式一覧に掲載されているホワイト500は501法人であり、500ちょうどではありません。公式の一覧ページには、数が500を超えている理由の説明は見当たりませんでした。正確な数・掲載企業は、年度と更新日を確認したうえで、公式の一覧でご確認ください(2026年10月16日確認)。
健康経営銘柄とは何ですか?
経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する、上場企業を対象とした顕彰制度です。2015年に始まり、健康経営に優れた企業を、長期的な視点の投資家に紹介することを目的としています。原則1業種1社という考え方で選定されるため、選定社数は数十社規模にとどまります(社数は年度によって変わるため、最新情報は経済産業省の公表資料でご確認ください)。
健康経営銘柄とホワイト500の違いは何ですか?
両者は別の制度です。健康経営銘柄は上場企業が対象で、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定します。ホワイト500は、「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の上位500法人を指す区分で、上場・非上場を問わず、認定主体は日本健康会議です。銘柄は原則1業種1社と少数であり、優良法人は認定法人が数万規模という点も大きく異なります。
健康経営銘柄の一覧はどこで見られますか?
経済産業省の健康経営銘柄のページと、発表時(例年3月ごろ)のプレスリリースで、各年度の選定企業が公表されます。ACTION!健康経営ポータルや、選定された各企業のIR・サステナビリティ関連のページでも確認できます。一覧を見る際は、何年度の銘柄かをご確認ください。
健康経営銘柄に選ばれるには何が必要ですか?
まず、経済産業省の健康経営度調査に回答することが起点となります。そのうえで、調査の評価結果に加え、財務面の要件や、重大な法令違反がないことなどの条件が設けられているとされています。選定基準は年度ごとに見直されるため、その年度の選定基準を、経済産業省の公表資料でご確認ください。
銘柄に選ばれると業績や株価は上がりますか?
上がるとはいえません。選定企業の株価・業績に関する分析が紹介されることはありますが、それは相関の指摘であり、因果の証明ではありません。もともと経営体力のある企業が、健康経営にも投資でき、業績も良いという、逆の因果や交絡の可能性があります。選定は、投資姿勢を示す手段の一つと捉えることが適切です。
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